画像4月末、中国・江蘇省の畑で収穫前のスイカが爆発する不思議現象が相次いだ。原因として成長促進剤や甘味増強剤など薬品の過剰な投与、気象のせい、品種の問題などが挙げられているが、いまだにはっきりとしたことは分かっていない。
日本のテレビや新聞でも盛んに報じられたが、中国の社会問題に詳しいジャーナリストの戴(ダイ)氏によれば、この「スイカ爆発事件」に興奮しているのは外国人だけとのこと。というのも中国では、爆発は日常茶飯事。スイカくらい“街角の接触事故”くらいの認識だという。
中国関連記事を幅広く扱う情報ポータルサイト『サーチナ』で、“爆発担当記者”として多くのファンを持つ如月隼人氏もうなずく。
「とにかくよく発生しているし、しかも“ユニークな爆発”がよりどりみどり。いまや世界屈指の大国になりつつあり、日本でも“近隣の強国”としてなんとなく不気味な面に目がいきがちな中国も、未成熟な部分が多い。爆発は、中国の実情を知り、親しみやすさを感じてもらえる話題のひとつだと思っているんです」
例えば、「テレビの爆発は中国人の4人にひとりが経験している」と如月氏。あまりにも頻発するため、中国共産党機関紙の「人民日報」系ポータルサイト「人民網」が“液晶テレビの爆発を防ぐ3つの方法”を掲載したほど。いったいどうしてこんなことが起こるのか。戴氏はこう解説する。
「テレビは……しょうがないですね……(苦笑)。実は、中国の地方部では急な停電や落雷による電圧の上下動などが多く、内部が高電圧になるテレビはその影響をモロに受けやすいんです。それに、中国の一般家庭ではテレビはまだまだ高級品。使わないときはカバーをかけることが多く、熱をこもらせて引火する原因になるともいわれます。また、出費を抑えるためにいい加減な中古部品で修理することも爆発リスクを高めています」
しかし、米軍のオサマ・ビンラディン襲撃により、今、世界中でテロの危険性が叫ばれている。中国で発生しているこれらの爆発事件に、テロが紛れている可能性はないのだろうか?
「アルカイダは関係ありません。ま、これくらいの爆発で驚いていたら中国では生きていけませんよ」(戴氏)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110531-00000302-playboyz-soci